マンション売却の主な理由と聞かれたときの対応方法
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売却予定のマンションで内覧を実施していると、購入希望者からマンションの売却理由をたずねられることがあります。
売却理由を正直に伝えるべきかどうかは、理由によって変わってくるので、どう話すかは内覧前に準備しておきましょう。
この記事では、マンション売却の主な理由と、理由を聞かれたときの対応についてお話します。
目次
マンションを売却する主な理由
マンションを売りたい理由はさまざまで、家族が増えるからといったポジティブな理由もあれば、家計の悪化によって売らざるを得なくなったネガティブな理由もあります。
これらの理由を分類すると、以下のようになります。
CHECK!
- 家族構成の変化
- 会社・学校の事情
- 家計の事情
- 物件・付随する環境
- その他
それぞれの売却理由の詳細について見ていきましょう。同じような理由で売却を始めようかと思っている方に向け、注意点などもあれば記載しています。
家族構成の変化
マンション売却理由として多いのが、家族構成の変化によるものです。出産をきっかけに家族が増えると部屋が手狭に感じられ、今のマンションを売却して間取りに余裕のあるマンションに住み替える人が増えます。
家族が増えるケースとしては「独り身になった親との同居」や「介護が必要になった親との同居」などもあり得ます。この場合では、新居への住み替えではなく、両親が住んでいた戸建住宅に、家族と一緒に引っ越すという選択も考えられます。
一方、家族が減るケースでも住み替えることはあります。たとえば、子どもが独立して部屋に余裕が生まれたら、マンションを売却して身の丈に合わせた間取りに住み替えようと思う人もいるかと思われます。
会社・学校の事情
家族構成の変化の次に多いマンション売却理由が、会社や学校の事情によるものです。
たとえば、「夫婦の通勤先や子どもの進学先の変化に合わせて住み替えたい」といったケースです。
この例であれば、マンション売却を完了しておきたい時期、新居の購入時期などを設定しやすく、ある程度は余裕を持って住み替えを進められます。
しかし、急に遠方への転勤が命じられ、単身赴任もできない環境だと、マンションの売却と新居の用意はほぼ強制的に起こります。転勤が一時的なものなら新居は賃貸で十分なので、マンション売却に集中しやすくなります。
ただし、転勤先でずっと働くようなら、新居購入とマンション売却を並行して進めたいと考えるかもしれません。もし購入が先行して終わってしまうと、資金面で苦労してしまいます。
転勤先でずっと暮らすことになるとしても、住み替え先はひとまず賃貸にしておき、その後じっくり分譲マンションや戸建を探すほうが後悔しないでしょう。
家計の事情
収入の減少によって住宅ローンの支払いが厳しくなるといった、家計の悪化でマンションを売らざるを得ない状況になることもあります。
具体的には、住宅ローンを契約してマンションを買ったものの、会社が経営難で減給になったり会社が倒産したりと、安定した収入を得られなくなるケースです。
住宅ローンの返済が滞って完済が難しくなったときは、マンションを売却して、売却代金を返済にあてることになります。
その際の売却方法として「任意売却」と「競売」の2種類があります。
任意売却なら通常とほぼ同じ流れでマンションを売却できますが、競売だと相場よりも安く売られてしまいます。
物件・付随する環境
マンションが抱えている欠陥が看過できなくなったとき、自殺や殺人などの事故が起こったとき、騒音などの環境問題などが原因で、マンションを売却することもあります。
これら問題を抱えたマンションを売却する際は、内覧のときや売買契約時に抱えている問題を隠さず知らせます。法律上、知らせなければならないとされているので、どの時点でどう伝えるのがいいのか、仲介をお願いしている不動産会社にあらかじめ相談しておくべきです。
「そんなことしたらマンションが売れなくなる」と思うかもしれませんが、こうしたマンションに関わる欠陥や不具合、いわゆる瑕疵(かし)を隠すのは得策ではありません。
世の中には事故物件の詳しい内容を独自に公表しているWebサイトもあり、瑕疵を隠しても見つかるもの、と考えてよいでしょう。
もしマンションを引き渡したあとにこれが見つかると、損害賠償しなければならないこともあるので、瑕疵については必ず買主に伝えましょう。
その他
ほかに考えられるマンション売却理由をいくつか挙げます。
まず、マンションの価格が購入時よりも上昇したから売却するという理由もあります。売却価格で住宅ローンを十分完済でき、住み替えもスムーズに行えるでしょう。
また、相続したマンションを売却するケースもあります。
たとえば、「相続したマンションに誰も住む予定がない」「マンションの相続税を払うお金がない」「遺産を現金に換えて分割しやすくしたい」といったときです。
相続税の納付期限は、被相続人(財産を遺して亡くなった人)の死亡を知った翌日から10ヵ月以内です。
極端に期間が短いわけではないので、焦らず、じっくりと売却を進めましょう。
ほかにも、夫婦が共同名義で所有しているマンションがあるときに離婚すると、マンションを売却するという選択肢もあり得るでしょう。
ここまで紹介したように、売却理由は多種多様です。本当に売却したほうがいいのかも含めて、売り方や売った後のことをもう一度考えてみましょう。
内覧時に売却理由を聞かれたときの対応
マンションの内覧時、売却理由をたずねる買主は存在します。そうしたときは、その場で話す内容を考えるのではなく、前もって内容を練っておくと対応しやすいでしょう。
売却理由がポジティブなときとネガティブなときでは、理由を話す姿勢が異なります。
ポジティブな理由なら正直に伝える
買主側からするとマンションは大きな買い物なので、内覧で購入判断の材料を多く得て、後悔しない買い物にしようと慎重になります。
子どもが増えるなどポジティブな理由で売却しようとしているなら、その理由を正直に伝えましょう。
買主にとって購入をやめようと思える理由にはなりづらく、「マンションや売主に問題があってマンションを手放すわけではない」とわかってもらいやすくなります。
ネガティブな理由なら伝え方を工夫する
マンション売却の理由が離婚、住宅ローンの滞納などネガティブなものだと、たとえマンションそのものに問題はないとしても、買主の購買意欲に悪影響を及ぼすことが考えられます。
こうした理由であれば無理に答える必要はありません。「実家に戻ることになった」など、直接の原因を避けられる言い回しを用意しておきましょう。
ネガティブな理由は、伝え方次第で買主が離れてしまいます。不動産会社とも相談しておき、十分に準備してから内覧に臨みましょう。
なお、先述しましたが、マンションに瑕疵があるなら瑕疵担保責任の義務を負わないよう、付帯設備表と物件状況等報告書に情報をまとめておくことも忘れないようにしましょう。
まとめ
マンション売却時の理由は、家族構成の変化や会社・学校の事情、家計の事情など、人によって異なります。
内覧時や契約時、マンション売却の理由を買主に聞かれたときの対応は、理由によってさまざまです。
自分でもどう対応するか考えておいたうえで、不動産会社と話し合い、買主が納得できるような説明ができるよう準備しましょう。